宇宙論 · Horizon Problem

宇宙の地平線問題

解明状況:仮説段階

宇宙マイクロ波背景放射は、天球上で正反対に離れた領域どうしでも温度がほぼ完全に等しい。ところが、これらの領域は宇宙誕生以来、光ですら互いに行き来する時間がなかったはずで、本来なら熱をやり取りして温度をそろえることはできない。なぜ宇宙はこれほど均一(等方的)なのか、という難問が地平線問題である。宇宙初期に急激な指数関数的膨張が起きたとする「インフレーション理論」が有力な解決策とされるが、インフレーションを起こした場の正体や物理的機構自体が未確立で、根本的な解決とは言い切れない。

分類
宇宙論
現在の解明状況
仮説段階
関連ミッション・観測機器
  • Planck(ESA)
  • LiteBIRD(JAXA)
関連機関
  • ESA
  • JAXA
  • NASA

最新の研究動向

現在の解明状況は「仮説段階」です。 Planck(ESA)、LiteBIRD(JAXA)といった観測・ミッションを通じてデータの蓄積が進められています。 研究は主に ESA・JAXA・NASA などの機関が担っています。 ただし確定的な結論には至っておらず、観測精度の向上や新たな理論の検証が続いています。

この問いはまだ解明されていない(acceptedAnswer: null)。 本ページは確定した答えを提示するものではなく、現在の研究状況を構造化して示すものである。

関連エントリ

宇宙の謎木星大赤斑の長寿命木星の大赤斑は、地球がすっぽり収まるほど巨大な高気圧性の渦巻く嵐で、少なくとも数百年にわたって存在し続けている。地球の嵐がせいぜい数日から数週間で消えるのに対し、なぜ大赤斑がこれほど長く安定して維持されるのかは完全には解明されていない。周囲の小さな渦を吸収してエネルギーを補給する、木星内部からの熱や深部のジェット気流に支えられる、といった説があるが、近年は大赤斑がゆっくり縮小・変形していることも観測されており、その将来も含め力学の全容は未解明である。宇宙の謎タイタンの前生物化学土星の衛星タイタンは、窒素を主成分とする厚い大気と、メタン・エタンの液体の湖を持つ、太陽系で地球以外に唯一、地表に安定した液体をたたえる天体である。大気中では太陽光や荷電粒子によって複雑な有機分子(ソリン)が活発に作られている。この豊かな有機化学が、生命へ至る前の段階(前生物化学)のどこまで進みうるのか、極低温・水のない環境で「水とは別の溶媒に基づく生命」が成立しうるのかは未解明である。地表に着陸して直接探る探査ミッションが計画されている。宇宙の謎火星のメタン火星の大気から、ごく微量のメタンが検出されることがある。地球ではメタンの多くが生物に由来するため、火星のメタンは生命の痕跡かもしれないと注目されてきた。だが、岩石と水の化学反応(蛇紋岩化作用)など非生物的な供給源でも説明できる。さらに難しいのは、探査車キュリオシティは地表でメタンの季節変動を捉えた一方、上空を回る欧州の探査機 TGO はほとんど検出できておらず、観測そのものが食い違っている点である。メタンが本当に存在するのか、起源は何かは未解明である。